黒石迩守著『ヒュレーの海』
先日まで指が痺れるほどの寒さでしたが、今週は若干寒さが和らぎました。にもかかわらず膝の上には猫。猫式暖房器具はこちらの自由意志で着脱ができないところが困りものですね。
こんばんは、あんどおひふみです。
さて、そんなわけで読書感想文。
とはいえ、本当に感想のみです。詳細な批評は巻末の選考委員からの講評に付け加えるような点もありませんし、特に批評をするつもりもありません。あらすじはリンク先でご確認ください。
黒石迩守著『ヒュレーの海』
好きか嫌いかで言えば、とても好きな作品でした。
サイバーパンク的な世界観は個人的に好きで以前からその他の作品でもよく触れていました。
サイバーパンクといえば術語の嵐、という偏見があります。
その上、術語に対する理解を視聴者側にも求める作品と、作品世界内部で完結しているがゆえに視聴者に対してもあまり説明をせずに押し切る作品と、2種類に概ね分かれる気がしますね。
『ヒュレーの海』は完全に後者です。しかも術語の密度がとても高い。息をもつかせぬ、というのはこういうことかと妙に納得してしまうほど、あとからあとから術語が降ってきます。
というと多分「意味が分からん」とか「自己満足に過ぎない」とか言う人も出てくるとは思うのですが、僕としてはこういった、登場人物が視聴者のことを一切考慮しないで自分たちの世界の中だけで完結しようとしている作品は大変好みです。
特にSFやファンタジーなどの登場人物が、彼らにとっては至極日常的でありふれた言葉をわざわざ視聴者に分かりやすく解説したり言い直すのは不自然……と感じるせいなんでしょうか。よく分かりませんけれど。
だからこそ、僕たちと同じ一般人の主人公がファンタジーやSFに巻き込まれると、事情を説明する必然性が生まれてくるわけですが……まあそれは置いておいて。
SF的要素を除いて考えたとしても、『ヒュレーの海』は魅力的な作品だったと思います。なんといっても登場人物たちが表情豊か。それぞれがそれぞれの理に則ってわいわいがやがやごちゃごちゃしている様子が、見ていてとても楽しい。
面白いところは他にも色々ありましたが、とりあえず、ラヴクラフト全集を読んでおくと更なる面白みがあるのかもしれません。本筋とはさほど関係ないので、読まなくても楽しめますが。
最後に一点だけ「?」と思ったところをあげるとするならば、ラストシーン。急に風呂敷のたたみ方が雑になったように感じました。気にするポイントは十人十色とは思います。
まとまりのない雑文となってしまいましたが、感想はそんなところです。
既刊委託について
と銘打ったものの、実はまだ具体的にお伝えできることがありません……
一応、委託するのは以下のものです!
以前にも1度紹介しましたが、コミティア118で頒布したフルカラー小説本です。
こちらをCOMIC ZIN様の通販サイトにて委託販売いたします。
詳しいことが決まり次第、再度告知をしますので、今はこの辺りで……
オルヴォワー!
小説同人誌の広報活動についての所感
あまりにも自宅の暖房のききが悪すぎて、シバリングによるミスタイプを続発しているあんどおひふみです。死ぬほど寒い。
今日は表題のとおり「同人活動における広報戦略」について調べたので、メモ程度に所感を述べます。
が、その前に本日の我が家の猫事情。
▼スリッパデストロイヤーと化すふわちゃん
1.前提として
同人活動をするにあたり、他人の目を一切気にせず純粋に自己満足のみで行うというのであれば広報活動にかかずらわっている暇はありません。
そんなことに時間を費やすよりも、作品制作に没頭する方が有意義でしょう。広報活動の作業の大半は時間がかかり、面倒で、しかも効果が上がっているのかイマイチ判然としないものです。
しかし少しでも多くの人に自作を届け、楽しんでもらいたいという欲求があるのならば、たとえ趣味の世界とはいえ多少なり広報活動をしなければならないかと思います。
2.主な広報ツール・作業
よく使われているツールや手段をまとめてみましょう。
ざっと調べたところ以下のものが多く挙げられています。
・SNS
・ブログサービス
・作品投稿サイト
・販売委託
・電子書籍化
・物理的な宣伝材料の作成
多分他にもやりようはあるとは思います。
ひとまずそれぞれ大まかにメモします。
①SNS
と言ってもいろいろありますよねえ。
おそらく一番に思い浮かぶのはTwitterではないでしょうか。
Twitterでできることは「文章の投稿」と「画像の投稿」。そしてTweet analyticsを用いた各ツイートの解析。Tweet analyticsでは「インプレッション」「エンゲージメント」「エンゲージメント率」を見ることができ、また推移も閲覧可能です。広報活動にはつきものな「効果測定」が、割合簡単にできるところも嬉しいですね。
Facebookなども方法次第では活用できそうです。どんな作品を宣伝するかにもよるとは思いますが、特定のコミュニティにアクセスするためにはTwitterよりもFacebookの方が効率が良い気がします。
イラストがメインであればTumblrを利用するのも手です。テンプレート次第では、簡単にポートフォリオを作成することもできます。
②ブログサービス
別にこれはブログである必然性は無いと思うのですが、ひとつホームページと呼べる媒体を持っておくことは必要だと思います。そのほかの媒体をつなぐポータルとしてでも、メインの告知媒体としてでも。とりあえずそこを覗けば総覧できるというものがほしいですね。
③作品投稿サイト
イラストでも小説でも、ひとまずPixivには登録しておいて損は無いのではないでしょうか。普段から投稿するかどうかはともかくとして、作品サンプル置き場としての機能はそこそこ優秀だと思います。
小説同人でも登録すべきという理由としては、他の小説投稿サイトは群雄割拠しすぎており何を選べば良いのかイマイチ分からないこと、そして画像の投稿ができないことなどが挙げられるでしょうか?
僕もよくやりますが、たとえ中身が小説であっても目を惹く表紙のものはジャケ買いしてしまうものです。挿絵が良ければ少し購入を迷うものでも、背中を押されます。画像の投稿はできるに越したことはありません。
用意できる環境であればという条件つきではありますが。
④販売委託
世の中に同人販売を生業とする書店は意外とたくさんあります。現在は物理書籍やグッズなどの販売から、ダウンロード販売まで、委託形態も様々ですね。
店舗置きに比べると、ダウンロードや通販委託は即売会に足を運びがたい遠方の人にも作品を届けることができるのが大きなメリットでしょうか。逆に実際に本を手にとって吟味することができるのが、店舗置きのよいところですね。
⑤電子書籍化
販売委託に似てはいますが、こちらは個人で行う自費出版の部類に入るでしょうか。
最近ではamazonのサービスとしてKDPと呼ばれるものが有名です。
ちょっと興味があります。
⑥物理的な宣伝材料の作成
ポスターやフライヤーなど。
3.まとめ
同人でも、宣伝のやりようはいくらでもあります。
一度に全てに手を出そうとするとタスクが積み重なり負担が増えるため、やりやすいところから少しずつ広げていくのがよいかと思います。
それでは!